アメリカの生活保護

 

 

アメリカの現状

 以前にも書いたことのある「「アメリカ」の終わり」という本に書いてある内容を書きたいと思います。

この本は、今のアメリカの現状をリアルに伝えている気がします。

今回は、黒人の貧困、生活保護家庭の現実という内容です。

最近はミドルクラスの黒人も多くなっているので、アフリカ系アメリカ人とよばれる黒人を、十羽一絡げにはできないことになっているといいます。

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アメリカの生活保護

アメリカの「生活保護」と日本の「生活保護」は概念が全く違うといいます。

シカゴのダウンタウンに隣接する低所得者の住む巨大エリアには、4世代から5世代に渡って生活保護を受けている家庭が沢山あるといいます。

5世代と聞くとまさかと思う人も多いでしょうが、ここに住む女性たちの平均妊娠年齢は、15歳から16歳なのだといいます。

高校に上がるかどうかの年齢ですが、妊娠すると子供も母親と同じようになるパターンが多いといいます。

そして、その子供も15歳くらいで妊娠することになり、つまり、母親は30歳過ぎたくらいでお婆さんになるという連鎖が起きるのです。

現在の黒人の家庭で最も大きな問題と言われている「家庭に父親がいない」という状態が、女性の妊娠の低年齢化の大きな原因だと言われているのだそうです。

 

 

 

 

 

 

子供が生まれても結婚しないメリット

これらの低年齢で出産した女性(子供?)は、ほとんど結婚はしないそうです。

父親がわかっていてもほとんど結婚しないのだそうです。その理由は、シングルマザーで赤ちゃんが生まれるとすぐ政府の補助対象になるからだそうです。

出産、医療費、学費、教科書代、養育費、食費(昔はフード・スタンプと言われてたが、現在は補充的栄養支援プログラムという)などすべてが補助の対象になり、ほとんど生活費がかからないようになっているといいます。

子供の数が多いほど補助金額も増え、食費の補助も2020年で4人家庭だと646ドル(約7万円)、7人だと1018ドル(約11万円)毎月支払われるのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

生活保護のせいで自立を阻害される? 

現在保守派黒人活動家でソーシャル・メディアの新しいスターと言われているキャンデス・オーウェンズ氏という人がいます。

オーウェンズ氏が「長年民主党が黒人票獲得のために黒人への生活保護や様々な補助金などで餌付けをしてきた事は、黒人コミュニティにとって極めて有害だった」と指摘しています。

何故ならこの甘い政策は、「黒人コミュニティが自らの力で貧困から立ち上がり、独立してアメリカンドリームへの達成者として生きていくことを阻害してきたからだ」と語っています。

 

 

 

 

 

 

 

自立のための三つの脱却

オーウェンズ氏は、今こそ民主党による長年の黒人に対する誤った政策から三つの脱却を図るべきだと語っています。

その三つとは以下です。

〇 依存からの脱却

〇 黒人であることが犠牲者であるとの認識からの脱却

〇 長年の誤った洗脳からの脱却

 

 

 

 

 

 

父親不在が原因の問題

オーウェンズ氏は、黒人コミュニティ出の最大の問題は、人種問題でもなく、不平等でもなく、医療費や治療へのアクセス欠如でもなく、最も必要なのは「銃を規制する有害な法律の整備」だと語っています

オーウェンズ氏は、黒人コミュニティの最大の問題は「家庭に父親が不在」であることだとも指摘しています。

父親が不在の家庭で育った子供は、貧困に陥り、犯罪に走る確率が5倍になり、学校からのドロップアウトの確率は9倍になり、そして刑務所に入る確率が20倍になることがわかっています。

彼らは素行と態度に問題が多く、家庭から逃げ出し、自らが若いティーンエイジャー時に妊娠し、これらは我々のコミュニティを弱める結果になっている、と語っていました。

 

 

 

 

 

 

 自立の妨げ

こんなことを言っては何ですが、スケールが違いますね。こういう情報を知ると、人間は普通に働いて賃金を受け取って生活をする、これが一番良いことですね。

日本でもよく補助金、とか聞きますけれど、これを全て否定するわけではないけれど、時にはこういうものが労働意欲を下げる原因にもなるのですね。

やっぱり現地に住んでいる人でなければわからない情報とが、ありますね。