年をとるということ

とってもしっかりした90歳近くの人がいます

私は、水彩画を習っています。

その中に、90歳近くの人がいます。

とってもしっかりした人でした。

水彩画教室の都合で、外へ出ることもあります。

私などは、来週の 予定を覚えるだけで精一杯なのに、その人は、再来週の予定も場所も覚えられる人でした。

そして、いつも間違っていなかったのです。

私や70代の人たちの方が間違っているということも、多々ありました。

人によっては、違う美術館に行って遅刻をしてくる人もいたくらいでした。

でも、その人は一度も間違ったことはない人でした。

 

 

 

3カ月おやすみしたら、変わってしまいました

今年の春に、事情があって絵画教室全体が1カ月休みました。でも、その人はその人の都合で3か月おやすみしました。

そして、再開した時は、開始時間を30分遅くしました。

3カ月おやすみしたその人が、すっかり変わっていたのです。

30分遅くなったことを伝えたのに、以前と同じ時間に来てしまうのです。

30分遅くなったことが覚えられないのです。

そして、早く来た人は中に入って机を出したり、椅子を出したりします。

その人も自分も出すのを手伝いたいというので、軽い椅子を出すのをお願いしました。

椅子を出してくれていたのですが、黙っているとそのまま椅子をずーっと出しているのです。もう人数以上を出してくれていたので、「もうこれで出さなくてもいいですよ、ありがとうございます。」と言ったら止めました。

以前は、状況を見ながら動けていたと思います。

 

 

 

外もいけない

その後も、駅前のギャラリーに絵画教室全体で現地集合で行くことになったのですが、今習っている教室ならいけるけれど、駅前までは怖くて行けないというのです。

私は、びっくりしました。

だって、ついこの間まで、一人でシャキシャキ歩いていたのに、車に乗せてもらえたら行けるけど、電車やバスでは無理だわと言われました。

その人とは近所ではないけれど、同じ地区内なので、他の人たちはもっと遠くからきているので、必然的に私がお手伝いをしているという形でした。

私は、車の運転はできるけれどこの近辺限定です。

駅前までは、一応行けないわけではないけれど、決まった駐車場しか行けなくて、その駐車場から駅まではかなり歩くので、その人にあまり長い距離を歩かせるわけにはいかないので、車は無理ですと言いました。

 

 

 

急に年をとってしまいました

その人は、お年寄りでも背筋がまっすぐに伸びていて、若い私の方が背中が曲がっているのじゃないかと思うくらいの人だったのに、こんなことを言うの!と驚いてしましました。

たった3カ月で……今では時々ですが、杖をついていられることがあるくらいです。

人にその話をしましたら、年齢がいっていればいっているほど老いるのは早いんだそうです。

赤ちゃんが、3カ月もするとものすごく成長するとは逆に、3カ月もすると老いるのも早いそうです。

私は、大変ショックを受けました。

正直、義母は義姉が連れて行ったのが88歳の誕生日の日だったので、それ以降の年の取り方というのは見ていなかったので、衝撃でした。

年をとるということは、そういうことなのだとわかりました。

 

 

 

辞め時もわからない

そして、以前は人に迷惑がかかるようになったら、絵画教室はやめると言っていたのですが、正直もう人の手を借りないと通えない状態になっていますが、まだ大丈夫だと思っているようです。

黒柳徹子さんが、自分が番組を降りるときは田原俊彦さんに頼んであると言っていらっしゃいましたが、その時は、自分の辞め時ぐらいは自分でわかるでしょうと思っていたけれど、どうも年をとるということは、その判断もつかなくなる可能性があるようです。

徹子さんの言っていることが正しいことがわかりました。

 

 

これから私も何年生きるかはわかりませんが、こういう先輩方に教えてもらいながら、自分でも気を付けて最期を迎えたいなと思います。