飼っていた猫の死

  昨日に続いて、死に関係した話になってしまいますが……最初から死に関係した話ばかりで、我ながら……ウーンと思いますけど、我が家には5匹の猫がいました。

先日その中でも最も年をとっている猫が、死にました。

 

 雌猫ですが、5匹の中でも最も野生の部分が強い猫でした。

まず、人になつかない。

 兄妹の雄猫は、とっても人懐こかったのに彼女は警戒心が強く、人になびきません。

次男と根気よく声をかけて、2年位かかってやっと触れるようになりました。

触れるようになる前は、自分でも人に甘えたいという様子は見えるのですが、もって生まれた警戒心の強さはなかなか取れないようでした。

そのうち、少しづつですが、近づいても逃げなくなり、少しだけど触れるようになり、変わってきました。

だんだん撫でても大丈夫になったころ、声をかける努力など全くしていなかった夫の膝にすんなり乗った時はびっくりしました。

彼女にとっては、家族は全員同じなんでしょうが、2年もの間、なつかせる努力をした私と次男は、二人顔を見合わせて複雑な思いでした。

もちろん、猫は当然という顔をして夫に膝の上にのっているし、夫はにんまりです。

 

 家族には何とかなれてきたものの、彼女は相変わらず悪い意味でマイペースです。

人の言うことを聞かない、猫はもともと気分屋で人の言うことは聞きませんが、そんなレベルではなく、人が嫌がること、人が怒りそうなことを知っていてわざとやっているのではないかと思われるレベルです。

家の中にトイレもあるし、自由に外にも出られるのに家の中でおしっこやウンチをするのです。

危ないと思って家の中の猫用のトイレに連れて行ってもトイレの中にすることもありますが、わざわざトイレの端っこにして中途半端にするので、外の床にもおしっこが流れ出ています。

洗濯物の中にうんちがあるのを知らず、洗濯をして干すときに気がつきまた洗いなおしたり、仕事が鉢物の生産で、温室で花を育てていますが、花の苗の上で寝たり、下ろしても気がつくとまた同じところで寝ているという具合でした。

 

 まだまだ、そんな話は尽きないほどある猫でした。

そんな状態でも、怒鳴ることをせず駄目よなどと優しく言っている私も甘く見られていたんだと思いますが……

娘がそんなんじゃiいうこと聞くわけがないと言っていましたが……

私と次男は甘かったですね。

 

 猫というのは、弱い動物だからでしょうか、どんなに好きな食べ物を食べていても、自分の身が危ないと思うとさっとあきらめて餌から離れて逃げます。

それと、ケガをして、たとえびっこを引いてもその原因が猫同士のけんかが原因だとしても、その事実を事実として受け入れるだけです。

ケガをさせたけんか相手を恨むこともありません。

たぶん猫としては当然の事なのでしょうが、私は、そういう猫の様子を見ているとえらいなぁと思います

 

 人間なら、めったに食べられない食べ物だと、そう簡単に離れられないでしょう、

よく地震や火事があったら、いや津波もそうですが、危ないと思ったらすぐに逃げなさいといいますよね。

猫というのは、本能的に知っているんでしょうね。

ケガをしたときにも、相手を恨まず、ただひたすら黙々と体をなめていますよね。

人間ならあいつにあんなことをされなければなどと、恨みつらみがいっぱい出てきそうですよね。

私は、猫のそういうところが好きです。

猫でなくても弱い動物は、たぶん皆そうなんだとは思いますが、猫のそういう面を見ていると気を付けなくては…と思いを新たにすることが多いです。